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10月末までの雑記 1   徳川美術館展など

更新しそびれた事柄は、もはや見出しの箇条書きにて季節の区切りをつけます。

8月24日 【徳川美術館展  尾張徳川家の至宝】 (北海道立近代美術館)
特に印象に残ったのが、
白綸子地紗綾形に団扇・桜・藤・菊文振袖」 
映画やテレビの時代劇の衣装に眼がなじんでいても、歴史を経た本物を僅かでも
見ることの方が、時代小説の描写がよりイメージしやすくなった、と思います。

菊折枝蒔絵四種盤」 組香 : 源平香、競馬香、名所香、矢数香
組香で香りを”聞き分け”、正しければ貴族的な姿の小さな騎馬人形や旗を1駒ずつ
進めるもので、精巧な模型と盤の意匠(レイアウト)が魅力的でした。
例えば組香なしで、双六のような仕組みが複雑にアレンジされると、大人も子供も幅広く
お正月に限らず、優雅な気持で楽しめるのではないでしょうか。

ただし、伝統の品格と競技を進める時間の緩やかさは保持して欲しいです。
どんなに画像で芸術的な細部を再現しようとも、電子ゲーム化は望みません。
情報・知識として観る場合ならともかく、実際に触れる・体験することで育まれる情操が
あるはずです。話がそれますが、小さくても丹精された盆栽には、自然体でありながら
空間を制するような力を感じます。そして、この四種盤にこだわっているわけではなく、
”速さ” をクリックやスイッチで思いどうりにできない遊びの面白さを見直したいです。

葵紋散蒔絵兵粮入」 
お弁当箱を大きくした風で、身体にフィットするように湾曲した形に感心しました。

寛永の三筆 本阿弥光悦筆 新古今和歌集抜書」Extract of Poetry Anthology 
17世紀 桧の葉で金泥と雲母を捺して忍草を表わした料紙に書かれていました。

旅(道中)の携行用に作られた 「手ぬぐい掛け」 や 「床几」 は現代に踏襲されており、
木の曲げ加工、お道具の塗りと装飾など、日本人の創意工夫、繊細な技術を改めて
実感しました。

筆者検索
・綺陽装束研究所   ホーム http://www.kariginu.jp/
装束の知識と着方 > 雅なお遊び > 香道への招待>その2
香道具のいろいろ  http://www.kariginu.jp/kikata/koudou2.htm

・漢方薬のきぐすり.com    トップ http://www.kigusuri.com/
和の香り>組香について(1) http://www.kigusuri.com/asano/asano_22.html

・木材を自在に曲げる -アルカリ処理による木材の可塑化-
中野隆人 (林産試験場 木材化学科) 1987年8月号
http://www.fpri.hro.or.jp/rsdayo/22119052001.pdf 
by lumiere6 | 2014-10-31 22:05 | la vie
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