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第1回シンポジウム 「北海道の医師専門研修システムは十分か?」 1

文部科学省 平成20年度大学病院連携型高度医療人養成推進事業
           自立した専門医を育むオール北海道プラス1
   ~ 4大学連携及び教育病院共有化による地域大学循環型専門研修プログラム ~
     第1回シンポジウム 「北海道の医師専門研修システムは十分か?」
日時:2009年3月13日(金) 15:00~17:00    会場 : 札幌アスペンホテル 2F
主催:北海道大学病院 ・ 札幌医科大学附属病院 ・ 旭川医科大学病院・
    東京慈恵会医科大学附属病院

※ メモの一部です。段落分け等は私によるものです。
第一部 基調講演
 「新医師臨床研修制度導入前後における専門研修の変化」

 講師 : 近藤哲 教授 (北海道大学大学院医学研究科 腫瘍外科学分野)
地域医療を担える臨床医療とは 
手術のデザインのためには内科で診療し病理の眼をもつこと。集積されて(応用?)力と
なることが望ましい。多領域なので1つの施設では無理、各々の良いところを吸収して
段階を経る。地域・大学循環型の専門医育成定着システム -地域センター病院重点化
構想について-。各々の良いところを循環して学ぶ。指導できる高度な専門医が各々に
必要。アグレッシブな病院で育成する。マンパワーのアップ、地域にあった診療ネット
ワークが活性化、関連教育病院の確保と重点化。研修をしていくことが大事で初期の
臨床につないでいく。

全人的な専門研修
ともすれば大きな病院はベルトコンベア式で深みがなくなるが、小さな病院では患者と
密接に向き合う。メンターと遭遇の機会が増え、モチベーションがアップ、自分で考え
論理的に解決することができる。臨床系の大学院-専門研修をしながら研究も。
全てを網羅したきちっとしたプログラムを作り、関連教育病院の確保は大学でなければ
無理。これまでは各医局が個々に独立してやっていた。系統的ではなくバラバラ。
全28科が理念に則り、そのプログラムを作り、プレゼンと個別相談する。カリキュラムの
明朗化は画期的なこと。
(下記参照サイトの図1と図2を提示、北海道の第三次医療圏と5地域センター病院の
うち北見赤十字病院の一般内科問題を例に)
他の大学と連携を持ってやっていきたい。

新医師臨床研修制度の導入後のプライマリケア
複数のローテーションができて画期的なことだが問題点がある。モラトリアム化の助長、
自己の可能性の追求で志望診療科の決定が遅れる。研修の目的が外れ、医師の
フリーター化、日本の医療レベルの低下.. 首尾一貫した全人的な教育を。道内の
大学が大同団結し皆で大きく育てること。 “自分のところだけ良い” は自分に跳ね返り
小さく育つ。皆で一緒にやっていくチャンスができて、ローテンションをしていく環境が
整ってきた。15:38

参照: 「自立した専門医を育むオール北海道プラス1」 のHP 2009.3.31 開設
    
パネルディスカッション  「新医師臨床研修制度導入後の専門研修のあり方」
討論者: 各大学から初期研修医・専門研修医、臨床研修センター長、司会: 近藤哲 教授
実際の口調はもっと丁寧でした。パネリストの自己紹介後、スタート
伊達氏 (旭川医大 専門研修医) 4年目、  横尾氏 (札医大 専門研修医) 現第三内科
中山氏 (北大 専門研修医) 腫瘍外科、  松野氏 (旭川医大 病院長・卒後臨床研修センター長)
高橋氏 (札医大臨床研修センター長) 内科・呼吸器科。うちの内科は苦戦しているが、給料とか
  市と較べて少し良いせいか、ある程度のレベルを上げ、残る人が増えてきた。
蒔田氏 (北大 卒後臨床研修センター長代理)、  平井氏 (旭川医大 初期臨床研修医) 心臓血管
陳其潔氏 (札医大 初期臨床研修医) 中国医大出身、10年前来日、日本の医師試験に合格。
  内科のできる皮膚科になれたら。  北井氏 (北大 初期臨床研修医) 呼吸器を専門にしたい


司会 : 自分の目指す専門医、理想像は
陳氏 : 最初から専門の道を決めてしまうと狭くなるので糖尿病とか膠原病、間質性肺炎
 など内科は必ず.. (以下不明) 
北井氏 : (司会:基本をじっくり、または早く実技に入りたいか)  ある程度ほかの所を
 見れるようになりたい。呼吸器を専門にしながら長い目で少しずつ成長していきたい。

不明 :10年は長すぎる。若い先生が中々来なくて中堅が疲弊、辞めていく。悠長な
 お話をしていると辞めていく人ばかりで人がいなくなるのでは。責任をもった医師を
 育てるなら6年で決めてほしい。

司会 : (センター長に) 専門医になるのにどの位かかるか、10年は長すぎるか
松野氏: 素直に考えるとちょっと長い。或る科では早い方で6年、8年くらいで1人前に
 なる。多少基礎的なものが入ってくると、手術一筋で8年ですから ..
高橋氏:外科系、内科系で随分違う。技術的なものなら10年でなくても良い。正しく
 系統立てて考える。全てそこまで到達するには10年位かかるかな。10年全部大学に
 いるというのではなく、連携病院で学ぶ。
蒔田氏:個人的には確かに10年は長いと思う。早めに専門(を決める?)、全てフルに
 学びたいという両方の意見が取り入れられるような ..

司会:新医師臨床研修制度をどのように利用していくか。2年終わってから考えていくか,
 10年の最初の2年との認識でプログラムを組んでいくのが良いか
松野氏:全部1年目から一緒に考えた方が良いのでは。同じ流れの中に一貫したもので
 プログラムを考えていく方が良い。
高橋氏: 医学部の5年生と話している。前年度と今年度とでだいぶ違っている。将来の
 ことは卒業してから決めている学生もいる。卒業前に考えている者と両方に不利益に
 ならないように。若い人の多様化に合わせてダブルでシステムを構築 (してはどうか)
蒔田氏:多様化はとても重要と思う。今の先生方は研修前に色んな段階で決めることが
 できて、各々に対応したシステムで運営できればすばらしいと思う。

司会:(研修医に対して)
不明:将来何ができるかを考えて最初の2年間を決めた。将来をしっかり決めて2年間を
 回ることに意義を感じた。目標を決めて回ったことは有意義。
平井氏:5年の終わりに循環器を希望していた。将来行きそうな循環器のある病院を
 見ておきたい。そこに繋がる研修を今うまくできていると思う。最初からある程度決めて
 いったほうがモチベーションがかなり違ってくる。
北井氏?: 呼吸器をすると思うので、ある程度専門を決めておかないと、どの科を
 回っても将来必要なことが見えない。日々漫然と過ぎてしまう。1ヶ月だけひと仕事
 覚えただけで終る。小児科、産婦人科は特に2ヵ月歩いた方が ..
陳氏:初期研修は良いと思うが2年は長い。
司会:そうですね。専門を持っている人は1年間でも良いかな。
不明:周りを見ると中々決められない人が多い。専門を決めた人は2年目は専門を深める

司会:研修の場所について
蒔田氏: 大学病院と一般病院の運営は必ずしも同じでない。たすきがけ方式が有用。
高橋氏: 大学に帰属する若手医師の減少が危惧されている。希望したところに行かせる
 となれば、大学に関係なくしようとしていた人達も取り込めるのでは。大学病院でこその
 研修メリット。外で研修をしてきても疑問点を残してきている。解決できるのが大学。
 関連病院と手を繋ぐのは有意義。
松野氏:たすきをかけても何でも、うまく回したいし回すこと。外の病院で面白みが ..
-略-  興味深いご発言でしたが、メモが乱雑で載せかねます。03/27
 
司会 :(まとめ)10年は長いにしても8年。2年のあとに長い道のりがある。きちっとやって
 いこうとすれば早めに道を決めて、大学と市中の教育病院と連携をとってやっていくのが
 良いだろうとの意見。大学として魅力ある有効なプログラムを使って提示していくことが
 大事かなと。

スキン変更に備えて、1行の文字数を減らし改行 04/20
by lumiere6 | 2009-03-26 23:16 | 北大 セミナー他
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