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日本学術会議 北海道地区会議  市民公開講演会

 『北方への視点 - 環境・経済・文化  タイトル変更 2/8   
日時 : 1月29日(木)13:00-16:00  於 : 北海道大学 学術交流会館
主催 : 日本学術会議、北海道大学    後援 : 札幌市
特別講演 「ロシア・中国・タイ ・・・ 輸入食品の安全性」 13:05-13:30
 唐木英明氏 (日本学術会議副会長) 所用で特別講演のみ拝聴 終了後退出  

【筆者のメモに検索を一部追加】
厚生労働省の平成19 年次輸入食品監視統計を基にした表を提示・解説
参照 : P3の5. 生産・製造国別届出・検査・違反状況の本文
    P38の表5 生産・製造国別の届出・検査・違反状況
 
・中国の違反件数は一位だが(各々の)検査件数に対する違反件数は、中国0.42%、
アメリカ合衆国 0.65%、フランス 0.55%、タイ 0.65% ..と、他の国に較べ中国が
特に高くはない。またロシアは検査件数が少なく、カニなど水揚げしたものをそのまま
持って来ており、違反件数も少ないことになっている。国産に較べてどうか。
大事なのは違反の程度。


安全と安心を4方向軸で分析比較、図式化
縦軸:〔経験、科学、規制、感情〕、 横軸:左から右にリスクが大きくなる過程
例えば〔規制〕では 「適合、健康被害なし、違反、回収命令・廃棄」の言葉が
続き、科学を根拠にする重要性を説かれた。

・「群馬県食品安全情報センター」の食品安全情報 「クラス分類」 について 
 HPより引用 : 平成16年8月から実施、“ 当該情報に係る食品等の摂取又は
 使用等によりもたらされる健康被害の程度に応じて、「3つのクラス」 に分類 ”  
 “クラス3 ― 当該情報に係る食品等の摂取又は 使用等が、健康被害の
         原因となるとはまず考えられない場合 ”

・食品安全試買検査(消費者の視点による県内流通食品の買い上げ検査)について

・ポジティブリストの問題点を指摘、しかし毒入り餃子事件は例外、これは犯罪。
これで中国製が怖いから検査の声が高まり検査件数増加、違反の報道。中国だけが
危ないという神話が増えた。犯罪による高濃度違反が微量の残量農薬とごっちゃに
なってアンケートをとると90% 残留農薬が怖い。しかし9割もが怖いなら、無農薬
野菜を買おうとか作れという大運動が起こるはず。アンケートに現れる不安と購買の
不安は違う。人間はリスクをどう判断するか面白い事例。


騒音が胎児に悪いという妊婦がタバコを吸っているNZの写真を例に
・リスク判断の曖昧さ。情報のバイアス、メディアにも私たちにも原因
・書籍 『食べるな危険!』 23万部出版され、『食べたい 安全』 は5万部だった。
・9.11の同時テロ後、「テロが怖い」と空路を敬遠したが交通事故死のほうが多い
・日本人の死因の上位、がん・心疾患・脳血管疾患は生活習慣病
・我々が気にしていないリスクは実は怖いことを思い出して頂きたい。


※この表は出所を基に筆者が作成、唐木氏が示されたものと違っています。 (クリックで拡大) 
出所 : 厚生労働省の平成19 年次 輸入食品監視統計  平成20 年8 月
厚生労働省医薬食品局食品安全部 表5 生産・製造国別の届出・検査・違反状況
日本学術会議 北海道地区会議  市民公開講演会_c0087710_21281058.jpg
 ※表の一部が不完全で差し替えました。数字は同じです。  2/9 
by lumiere6 | 2009-02-07 22:40 | 北大 セミナー他
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